みなさんは、年功序列制度に賛成派ですか?反対派ですか?
また、成果主義に賛成派ですか?反対派ですか?
年功序列とは、官公庁や企業などにおいて勤続年数、年齢などに応じて役職や賃金を上昇させる人事制度・慣習のシステム。
参照)Wikipedia 年功序列
成果主義とは、企業において、業務の成果によって評価し、報酬や人事を決定すること。
参照)Wikipedia 成果主義
私は、最近、年功序列制度には弊害が大きいと感じてきております。
自分が年齢を重ねていけば、給与も右肩上がりに上がる方が、生活面では安心、安定で良いですが、企業や個人の成長の観点だと、年功序列制度は、大きな成長阻害要因だと思います。
年功序列制度と対になる制度で、成果主義があります。
成果主義にもメリット・デメリットあります。
年功序列制度、成果主義とも、メリット・デメリットを見てみましょう。(Wikipedia参照)
年功序列のメリット・デメリット
メリット
・賃金の査定が容易
・インセンティブ効果
・企業特有の技能への投資
・人生設計がしやすい
デメリット
・事なかれ主義
大過がなければ昇進していくので、リスクのある行動に積極的でない。また、思い切った施策が出ない。
・転職者や非正規雇用に不利
同一企業への勤続が重視される事や、賃金が高く付く為に、特に高年齢の転職者が制度的に不利になる。また、長期雇用を前提としない派遣社員は年功序列制度の対象外とされ、賃金を相対的に低く抑えられてしまう。
・人材の流出
若年層は職務内容に比して薄給を強いられるため、年齢に係らず能力相応の賃金を得られる企業や国に人材が流出してしまう。若く、能力が高いほど、実際の職務と評価との乖離が大きくなるため、年功序列制度を避ける結果となる。
・人員配置が硬直的になる
抜擢人事が行いにくい。また、高賃金の年長者は配置転換したり賃金を下げたりしにくい為、切り捨てられる。
・既卒(就職先がないまま卒業した学生)の就職が不利
年齢が上がるほど企業内の年齢による賃金モデルから外れてしまうため、企業は既卒や博士をあまり採用したがらない。従って、不況期に就職活動を始めた世代は、採用の厳選化によって大量の学生が内定を得られなくなる。その後で景気が回復しても、その時の新卒を大量に採る一方で不況期に就職できなかった世代は新卒と同じようには採用したがらないため、世代間による雇用機会の不均衡が生じる。
・天下りの発生
年功序列の賃金モデルを維持するために、子会社の幹部ポストに社員を送り込む事が行われる。必然的に子会社の生え抜き社員の出世が見込みづらくなり、賃金の向上が望めない環境が生まれる。公官庁の場合は、庁内のポストに付けなかった人間を国からの補助金のある独立行政法人や公益法人に送り込む形で制度を維持しようとする。
参照)Wikipedia 年功序列
成果主義メリット・デメリット
メリット
・労働意欲の向上
成果主義により、向上心がある人は、より自分を高めようと努力するという意見もある。
残した「成果」の高い人が、「成果」の低い人よりも成果をあげているにもかかわらず、給与面での差が小さい場合、不満につながり、結果として商品の生産性が落ちる可能性があるが、「成果」で給与を査定することにより、高い生産性を維持できる(と期待される)。
・責任の明確化
責任担当者を明確にすることで、組織の無責任化を防止する。
デメリット
・客観性のない基準
成果は、売り上げ以外だと「品質向上の度合い」や「社員の技術力」など数値で表すことができず、客観性を見い出せないものも多い。
査定者が人間である以上、査定者の基準次第で貢献量に対して成果が食い違うといったことになりがちである。
査定者が社員に近いと、無意識に評価にバイアスがかかってしまう可能性もある。その逆に、いわゆる「ハロー効果」が影響する場合もある。
・挑戦意欲の低下
売り上げや品質が下がれば「成果が下がった」と見なされやすい。
そのため、「売れるかわからない=査定が下がる」リスクが大きくなる新規の商品や意欲的な商品、そして冒険的な商品には誰も担当したがらなくなり、「安定して高い売り上げが期待できる=査定が上がりやすい」人気商品や定番商品だけにしか人材が集まらなくなる。
さらに、それでも挑戦したい者がいても、巻き添えで査定を下げられたくない雰囲気になるため反対意見が続出し、失敗するリスクが高いと考えられる商品は企画が通りにくくなる。
そのため、製品ラインナップには人気・定番商品のみが並ぶようになり革新的な商品・技術が生まれにくくなってしまう。
・短期的な目線・結果だけの追求
将来性といった長期的な貢献や、意欲や途中の過程(プロセス)はほとんど評価されない。
そのため、後につながる商品や技術を開発したとしても目標が達成できなかったり、売り上げが低かった場合は評価が上がりにくい。
そのため自主目標を設定できても短期的なものかつ達成しやすい内容になってしまう(目標を達成しても、それに対する手当や報酬が支給されるとは限らない)。
・横のつながりの希薄化
他人あるいは他部署に技術を教えるということは、すなわち相手に成果を上げさせ、自分が蹴落とされることになる可能性がある。
そのため部署間はもちろん、制度によっては先輩・後輩間でも技術の継承が希薄になってしまう。
また他部署が優秀な技術を持っているのにそれが使えない・使いたくないという事態につながり、効率や品質が悪化してしまう。
私はメーカー営業として、企業で働いており、年功序列のデメリットのうち、「事なかれ主義」「人材の流出」「人員配置が硬直的になる」は、身にしみて感じております。(*他の企業が同じかはわかりません)
イエスマンとして、言われた範囲の事をやっている人が、年齢だけを重ねて昇進したり、優秀な同期や後輩が離職するケースが散見されたり、動かすポジションがないから同じ部署でずっと働いているなど、実際に身の回りで起こっております。
採用時は、ある程度、能力や人格などを総合考慮し、合格したから入社となったはずですが、結局、入社後の成長のスピードに大きな差があり、結果、年齢を重ねたときに、能力や人格に大きな差が生まれます。
差が出るのは当然なのですが、差を生んでいる大きな原因に、年功序列制度があり、成果主義がほぼ取り入れられていない制度の問題があると感じてます。
個人の成長なしに、企業の成長なしと考えると、人事制度は本当に重要ですね。
現状に安住し、画一的な研修のみをうけ、会社にぶら下がるマインドで、人材流動が少なく、多様性が育たない文化で育った社員の集団が、企業を成長させるのは困難だと思います。
結論、現在の日本企業は、年功序列の賃金上昇カーブをもう少しゆるやかにし、成果主義の比率を上げ、昇進の基準を厳格化することが、必要だと思います。
また、配置転換だけでなく、転職も含め、人材の流動も非常に大事だと思います。
年功序列制度があったとしても、いつでも、どこでも転職できる優秀な社員を育て、その優秀な社員が働き続ける環境づくりの視点が、企業には必要だと思います。
そのうち、成果主義の比重が拡大したり、ジョブ型、年俸制なども増える可能性あります。
知識、スキル、経験などが高いと、チャンスは広がります。
確実に言えるのは、成長なしに、明るい将来は無いということ。
自分のため、家族のため、会社のため、社会のため、何のためでも良いので、常に成長マインドを持ち、成長するための行動したほうが良いですよね。
私は、「仕事と思うな、人生と思え」を合言葉に、日々成長していきたいと思います。
「考えよう、ハタラキカタ。変わろう、ジブン」
では、また!
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